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よろい? [砥石]

砥石には採れる層や色、サイズ、模様など

色んな呼び名があります 今回は「よろい」とは何ぞや???という事で

 

 

京都産の天然砥石は層(レイヤ)が重なり出来ているもので

他の産地物とは少し違います。

例で言うと九州 天草の備水砥や愛媛の伊豫砥などは

原石に方向性はなくどの向きでも加工、砥ぎが出来ます

しかし天然の場合は質と見た目(色や模様)も重視されるためカットされる方向は自ずと決まってきます 

服だって全く同じ素材で無地の白より色物更に柄物の方が価格も高いですよね

 

☆ 天然砥石のワンポイント 1

京都産の砥石は基本層なり(板目)に加工したものでないといけません(断面方向は柾目)

※例外で青砥と呼ばれる砥石は柾目に加工されるようです

判り易いように木材の構造です。 砥石の場合、年輪の用に丸く一周せずに1冊の厚い本だと思ってもらえばよいです 

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何故、板目かと言うと 

前にも書きましたが京都産の砥石は2億年かかって出来た層が積み重なり出来た砥石なので

当然、長い時をかけて積み重なった岩なので

層により硬さや色あい(模様)など違う場合があります。

※当然ですが同じ部位の砥石サイズでも組織が綺麗に揃った砥石ほど高価になります。 

従って、柾目(断面)方向に切った砥石は

層が混じってしまい組織の均一性や硬さなどが異なると

砥いだときに仕上がりに傷が付いたり、目が立っているので引っかかったりするわけです。

また、層の隙間に水が吸水されてしまい水持ちが悪く、また時には煎餅みたいにパリッと

真っ二つに割れたりします

 

砥石用語で 「よろい」 という呼び名があります

よろい=お侍さんが戦の時に身に着けてる具足で、屋根の瓦を思い出してもらえば一番判りやすいですが

砥石として四角く加工する際、板目(層が平行になるよう)にカットしますが

石一個が全て綺麗に平行になってるわけではありません これは木材でも同じ

砥石をカットする際、まずは断面を切って層の方向を確認しますが

原石の形によっては層を斜めにしないと砥石にならない物や途中から斜めになってる物もあるわけで

ならば捨ててしまえば良い事なのですが、それまでの労力を無駄にする事になり

とても良い石質で、実用に支障のないレベルの物であれば

多少層が斜めになってても使えるので

「よろい」 と呼ばれて売られます

 ※武士の鎧のように見えるの「鎧=よろい」と言われてるようです。 

当然、価値が下がるので同じ商品でもその分安く購入できます。

逆に綺麗に層が揃っている砥石は解かりますよねっ

 

☆  天然砥石のワンポイント

京都産の砥石は側面(断面)を必ず見る事

 ※中には側面が黒く塗られていたり、鑿のハツリ跡で判りにくく加工してあったり

4側面全部が皮(原石のまま)のままだったりするものがあるので、注意してください。

実際に手に取って見るとその砥石が価格に対して相応の石なのかは大体解かるようですが

画像だけではなかなか見分けずらいです 

またネットなどで砥石を買う際も、断面の画像がちゃんと載せてある砥石を見ると良いと思います。

 (最初から よろい と書いて有る場合は良心的だと判断しましょう)

 

 

 


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