補修 [砥石]
夏休みなので補習 いや補修です。
お盆休み最終日でした。
今日はこっぱ砥石を作ったんですが
良いものが出来ました。手前4個が ナイスな物でした
これは一際大きいサイズの巣板ですが
断面を見るとざっくり ・・ 層はほぼ水平で「よろい」では有りませんが 割れてましたw
天然砥石は京都産のように層なりの物は
手入れを怠るとあとで後悔します。
必ず、使ったら水気を吹いてタオルや布で包んで保管しましょう
水に漬けっぱなしは厳禁、濡れたまま日干しにしたり、冬場にそのままにしておいたり
すると、砥石が溶けたり、写真のように乾いた時にパックリ開いたり、最悪途中で割れたりします。
元々層の剥離が起きやすいものなので
断面を見てひびが入ってる物や、落して割れてしまったりとかの場合に
補修を行います。
私の場合、通常購入したら
側面と底面を透明ニスを吹付けます(ホームセンタで売ってる油性、水性クリアタイプ)
人に売る訳ではないので、その方が使ったあとの清掃も簡単で水の吸込みも少なく
見た目も光沢が出て、擦り傷や汚れも付きにくいのでそうしています。
人によっては天然肌そのままが好きな人もいますのでどちらでも良いかと思います。
そして今回の様に割れや欠けが発生した場合は
そうボンドでくっ付ければ問題なし?
というわけにはいきません。
ボンドで付けてしまうと砥ぐときに引掛りが出るのと、熱の温暖差等で
また割れたりします。
そこで、殆どの方が補修に使われているもの
カシュー そうですあのカシューナッツのカシューです
赤い部分は実で、緑色が殻になり中に例のナッツ(種)が入っています。
この緑色の殻を絞って作ったものがカシュー塗料になります。
日本の漆(うるし) と同じ成分で漆も接着剤として古い時代から使われていますが
高価である事と、なんといってもかぶれてしまうので使うには勇気がいります
また漆は空気と湿度が重要になるため素人では扱えません
その点カシューは乾燥すると接着するので比較的楽に作業が出来ます。
どちらも色は茶褐色なのでこれを使うと砥石は真茶色になりますので
見た目は・・・・ 想像にお任せします
そのままではドロドロなのでシンナーなどで薄めて使います。
側面の保護(柔らかい砥石など)等にはやや薄めにして使います
手に付くと松ヤニみたいに と言っても解からないでしょうが
ベトベトします。ゴム手袋を使われることをお奨め
砥面に付くと後で処理が大変なのと、砥石に浸みて変色したりしますので
マスキングテープを貼って
薄めたカシューを割れたところに何回かに分けて浸み込ませていきます。
状態によっては重石を乗せて隙間をなくした状態にしておきます。
あとは自然乾燥させて、重ね塗り、今回は3回行いました(天気の良い日で二日ほどはかかると思います)
乾くと結構弾力があるので砥ぐ力で押しても大丈夫そうです。
他に欠けなどはカシューをそのままかやや薄めて接着し
動かさないように乾燥させます これも数日見ておいた方が良いと思います。
くれぐれも太陽で直接干さないようにしてください。
研面の補修についてご存知でしたら教えて貰えますか。
初めて購入した砥石が、層に細かくヒビが入っていて研面に表れます。 刃物を研ぐ際に剥がれる様に細かく割れて使い辛いので、再度面を出しますが次々ヒビが出てきます。
この砥石を上手く使う方法が知りたいです。 写真で、砥石の割れに白く何かを詰めたのを見た事がありますが、調べても何を使っているのか分かりませんでした。 何かいい方法がれば挑戦してみたいです。
by な (2020-10-24 08:51)